今みんなが実施している美容とその評価は?

最近「美容」について、変化を感じることはありますか。
 「オンライン会議での画面映りが気になり、美容を意識するようになった」「在宅時間が増え、おうち美容に時間をかけられるようになった」などご自身の変化や、「ジェンダーレスの化粧品が増えた」といった社会的な変化を感じていらっしゃる方もいるのではないでしょうか。CCCマーケティング総研では、「美容」に注目し、生活者の皆さまが「美容」にどう向き合っているのか伺いました。調査は、全国の20~69歳のT会員2,111人の皆さまにご協力をいただきました。
 

関心が高いのは「スキンケア(顔)・フェイシャル」、実施率が高いのは「ヘアカラー・ヘアスタイル」
 美容への関心度を見てみましょう(図1)。全体では45.6%と半数近くが「関心がある」と回答しています。年代別では若い年代ほど関心が高く、男女では女性の方が関心が高いことがわかります。 

美容 スキンケア フェイシャル ヘアカラー ヘアスタイル ダイエット ひげ ひげのケア

 美容別の関心度のトップは、全体では「スキンケア(顔)・フェイシャル」(26.9%)となりました(図2)。男女別に見ていくと、女性では「メイクアップ(化粧)」(29.3%)よりも「スキンケア(顔)・フェイシャル」(35.2%)が多く、トップとなっています。男性の上位は「スキンケア(顔)・フェイシャル」(18.8%)、「ひげのケア」(17.7%)、「ダイエット」(17.5%)の順となっています。
ダイエット スキンケア ヘアケア ヘアスタイル 脱毛
 それぞれの美容について関心があると回答した方に、この1年に実施したかどうか尋ねたところ、実施率は美容の種類によって差が見られました(図3)。
 「ヘアカラー・ヘアスタイル」の実施率は全体で63.5%と最も高くなりました。ただし男女別で見てみると女性で76.6%、男性で30.2%と大きな差があります。伸びた髪をカットしたり、ヘアスタイルを整えることはしていても「美容」としてとらえているかで回答に違いが出ているのかもしれません。男性の場合、髪に関する美容では「ヘアケア・頭皮ケア」の方が関心度、実施率ともに「ヘアカラー・ヘアスタイル」よりも高い結果となっています。
 美容別の関心度として最も高かった「スキンケア(顔)・フェイシャル」は「ヘアカラー・ヘアスタイル」に次ぐ56.6%の実施率となりました。「ダイエット」は男女ともに関心度が上位でしたが、実施率は38.1%とこの中では低めの結果となっています。男女の実施率には大きな差は見られませんでした。
 また、「メイクアップ(化粧)」や「ネイル(爪)・ネイルケア」では、男性の関心層は少なく、関心がある方でも実施率は女性と比べてかなり低い結果となっています。
美容 眉毛 まつげ ムダ毛処理 スキンケア
美容サービス利用時の満足度はセルフケアより高い傾向
 美容には、サロンなどお店でサービスを利用する方法とセルフケアを行う方法がありますが、それぞれについて実施した方に満足度を尋ねました(図4)。全体的な回答傾向を比較すると、「サービス利用」の場合に満足度が高い傾向が見られます。セルフケアでは「とても満足」とはなりにくく、「どちらでもない」との回答も多く見られます。お店でのサービスとセルフケアの両方をおこなっている方も存在しており、セルフケアは普段のお手入れ、サービス利用時は特別な時やセルフケアでできないことを試したい時など、それぞれの特徴を活かした使い分けをしているのかもしれません。
 種類別に見ていくと、「ネイル(爪)・ネイルケア」では、サービス利用者66人のうち36.6%が「とても満足」と回答しています。「脱毛・ムダ毛処理」はセルフケアの満足度が合計で35.3%と比較的低かったのに対し、サービス利用の満足度が合計で7割を超えており、満足度に大きな違いが出ています。
 「サービスを利用」の中で比較的満足度が低かったのは「ダイエット」と「ひげのケア」です。この2つは「セルフケア」でも満足度がそれほど高くありません。「ダイエット」は図2で「関心は高いが実施率が低い」という傾向が見られましたが、残念ながらせっかく挑戦しても満足できない結果となってしまったケースもあるようです。「ひげのケア」についても男性で関心度が2番目に高かったものの、満足度が比較的低いという結果になっており、生活者の期待値と提供サービスレベルの不一致や、セルフケアでの悩みなどが大きいと考えられそうです。
美容サービス セルフケア 美容サロン ダイエット メイクアップ
約3割はセルフケアを支持
 概ね「美容サービス利用時の満足度が高い」という結果が出ましたが、生活者の皆さまは美容サービスの利用についてどのように考えているのでしょうか(図5)。
 「美容サロンなどでサービスを受けるより、セルフケアがよい」は、全体では28.4%の方が「あてはまる・ややあてはまる」と回答しています。サービス利用の効果が高かったとしても、お金がかかり、サービスによっては時間も拘束されるため、自分のペースで実行できるセルフケアの方がよいと考える方も多いのでしょう。また、セルフケアを楽しんでいるという方もいらっしゃると思います。一方で「お金を支払って美容サービスを利用する方が結果的にコストパフォーマンスはよい」という意見には、若い年代ほど「あてはまる・ややあてはまる」の回答率が高くなっています。お金をかける価値がある、今お金と時間をかければあとが楽、と判断された美容サービスについては今後若い世代を中心に利用が進んでいくかもしれません。
美容サロン セルフケア 美容サービス 美容 スキンケア
 今回の調査では、美容の種類によって、関心層の実施率に大きな差が見られ、満足度も低いもの・高いものがあることがわかりました。セルフケアと美容サービスの利用を比較すると、サービスを利用する場合に満足度が高いケースが多く見られましたが、美容サービスの利用に至るまでには費用面や効果、セルフケアとの違いなど検討される点が多く存在すると考えられます。美容の種類ごとに生活者の声を丁寧に聞いていくことでさらに見えてくるものがありそうです。

 

【調査設計】
調査地域 :全国

対象者:20~69歳のT会員男女
サンプル数:2,111サンプル
※日本の人口構成比に合わせて回収
調査期間 :2022年3月17日(木)~2022年3月24日(木)
実査機関 :CCCマーケティング株式会社
本調査の集計表を販売しております。
詳しくは、下記をご確認の上、お問い合わせください。


【調査内容】
質問数:全10問
質問項目:
・美容への関心度
1年前、2年前、5年前と比較した美容に関する関心度の変化
美容に関することの関心度とこの1年でおこなったもの(サービス利用/セルフケア)
美容に関するサービスを利用した際の満足度(種類別)
美容に関するサービスを利用したきっかけ(種類別
美容に関するセルフケアの満足度(種類別)
美容に関するセルフケアの悩み
今後利用したい美容に関するサービス
美容に関するサービスの利用の際に不安に感じること
美容に関する意識
・基本属性(性別・年代)                                                                                       

【集計内容】
・単純集計
・性年代別クロス集計


【注意事項】
・クロス集計において、集計対象数が極端に少なくなる質問は出力していません。


【商品名/番号】
品名:美容に関する調査
番号:21-023-002


【価格】
集計一式:12,000円(税別)


【お問合せ先】
CCCマーケティング総合研究所 
担当:杉浦・斎藤
cccmk-souken@ccc.co.jp

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